食事の順番!炭水化物は最後に食べよう!【血糖値】

皆さんこんにちは、たたらです。
本日はよく言われている「野菜から食べる」のは本当に重要なのか?についてお話していきたいと思います。皆さんも一度は思ったことがあると思います、「野菜から食べなかったら血糖値が少し上がるだけでしょ?」「同じもの食べてるんだから順番なんて関係ないでしょ?」今回はそんな疑問に答えていきたいと思います!



「炭水化物は後に摂る」が正解!

食事を取ると血糖値は高くなりますが、この現象を食後高血糖と言います。つまり、1日を通して血糖値は上がったり下がったりを繰り返しているわけです。「糖尿病」「耐糖能異常」と言われる方々はこの血糖値が1日を通して常に高い状態になります。こちらのグラフは正常、耐糖能異常、糖尿病の方の心血管疾患系の生存率を表しています。このグラフから分かることは『高血糖が心血管危険因子である』ということです。

(John E. Gerich, POSTPRANDIAL HYPERGLYCEMIA AND CARDIOVASCULAR DISEASE, ENDOCRINE PRACTICE Vol.12, 2006.)

これらの知識を前提に話を進めていきますね。本日の本題ですが、ご飯を食べる順番で最も重要なのは炭水化物は後に摂るということです。炭水化物を摂る前に食物繊維やタンパク質などを摂ることで、食後血糖値およびインスリンの上昇を抑えられるといわれています。糖尿病の管理に対して制限をするのではなく、順番を変えることが重要であることが語られています。

従来の糖尿病における栄養管理は、”どれだけ”、”何を食べてはいけないか “に焦点を当てた制限的なものであったが、この試験的研究は食事中の炭水化物摂取の最適なタイミングによって血糖値の改善が達成される可能性があることを示唆している。

原文

In contrast to conventional nutritional counseling in diabetes, which is largely restrictive and focuses on “how much” and “what not to eat,” this pilot study suggests that improvement in glycemia may be achieved by optimal timing of carbohydrate ingestion during a meal.

(Alpana P. Shukla et al., Food Order Has a Significant Impact on Postprandial Glucose and Insulin Levels, Diabetes Care. 2015 Jul; 38(7): e98–e99.)

原著論文が気になる方はこちらからどうぞ↓

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC4876745/

これを見る限りお肉から頬張るのが大好きな人も大丈夫かもしれませんね!ただし、カレーや麺類は要注意です!

急激に血糖値が上がるとどうなる?

では逆に炭水化物から食べるとどうなってしまうのか?という話になるのですが、結論は「心不全などのリスクが高くなる!」です。以下、小難しい話になりますがお付き合いください。

疫学的研究によると、HbA1c(ヘモグロビンA1c)5.5あたりでは心血管系の死亡リスクが大幅に上昇していることが明らかになっています。しかし、これらの対象者は平均的に空腹時血糖値は正常とのこと…つまり、食後の急激な血糖値の上昇は心血管危険因子であるということが明らかになっています。また、別の臨床試験では食後血糖値の低下が心血管イベントを減少させたという報告もあります。

これらのことを考えると、食後血糖値が上下するのはかなり危険である!と思いませんか?こういった急激な上下を繰り返す血糖値の状態を「血糖値スパイク」と言います。

血糖値スパイクとは?

糖尿病や耐糖能異常にはインスリン抵抗性やインスリン分泌量が大きく影響しています。
肥満などによってこれらが衰えてくると血糖値は急激に上昇します。この急上昇した血糖値を抑えないと!と身体が反応するため、後からインスリンが大量に出てきます。こうなると、今度は血糖値の急激な降下を招きます。

急激な血糖値の上下は血管にかなりのダメージを与えてしまいます。ダメージがあると血管は耐えようとして硬くなっていきます(手にマメができるようなイメージです)。これが動脈硬化です。この動脈硬化によって心不全などの病気になるリスクや死亡するリスクが高くなります

血糖値スパイクは普段の血糖値は平常なため、なかなか健診でも見つからないことが多いです。普段の食事から予防することが大切ですね!

ゆっくり食べることが重要

血糖値スパイクを抑えるために、「炭水化物は後で摂る」以外に重要なことがあります。それが、「よく噛んでゆっくり食べる」です。

炭水化物を後で摂ったり、よく噛んでゆっくり食べることで、炭水化物の吸収速度をゆるやかにすることができます。これによって、血糖値の急激な上下を防ぐことができます。カップ麺、おにぎり、パンなどのコンビニ飯をやめることも重要です。また、現在は朝ごはんを食べない人が多く、20台男性の34.3%が最多です。この朝ごはんをぬく行為、昼ごはんで急激に血糖値が上がるので注意しましょう。

おわりに

皆さんは今回出てきたことをしっかり実践できていますでしょうか?まずは一番簡単な「炭水化物を後に摂る」ことから初めてみるとよいかもしれませんね!

皆さんの血管にエールを!!

本日もお付き合いありがとうございました。

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