ネット証券の選び方は、結論から言うとSBI証券か楽天証券の二択で大半の人がカバーできます[1][2]。この2社で口座数も商品数も手数料も他社を圧倒しているのが現実です。ただし、米国株を本格的にやるならマネックス証券、電話サポートが欲しいなら松井証券、Pontaユーザーなら三菱UFJ eスマート証券といったように、タイプ別に最適な1社は変わります。この記事では主要5社を6つの観点で比較し、自分に合う1社を選ぶ判断フローを整理します。
この記事でわかること
- 主要ネット証券5社の違いを6つの観点で比較
- 各社の強み・弱みとおすすめタイプ
- 初心者が選ぶべき判断フローチャート
- 証券口座選びでよくある失敗と注意点
ネット証券5社の概要|まずは規模感を押さえる
主要なネット証券5社の口座数と特徴をまずは把握しましょう[1][3]。
| 順位 | 証券会社 | 口座数 | 一言で言うと |
|---|---|---|---|
| 1位 | SBI証券 | 約1,500万(SBIグループ合計) | 総合力No.1の万能型 |
| 2位 | 楽天証券 | 約1,200万 | 楽天経済圏ユーザー向け |
| 6位 | マネックス証券 | 中堅トップクラス | 米国株とクレカ積立に強み |
| 7位 | 三菱UFJ eスマート証券 | 約170万 | メガバンク系/Pontaユーザー向け |
| 9位 | 松井証券 | 約160万 | 創業100年の老舗、サポート充実 |
口座数だけで見ると、SBI証券と楽天証券が他社を大きく引き離しています[3]。実際、両社の合計口座数は他のネット証券3社の合計を上回る規模です。
NISA口座は1人1口座しか開けないため、最初の選択は慎重に行いたいところです。銀行と証券会社の違いについては、NISAの始め方完全ガイドで詳しく扱っていますので、まだ判断がついていない方は先にそちらをご確認ください。

6つの観点で違いを整理
5社を6つの観点で整理しました(2026年5月時点)[2][4][5]。
| 観点 | SBI証券 | 楽天証券 | マネックス証券 | 三菱UFJ eスマート証券 | 松井証券 |
|---|---|---|---|---|---|
| 国内株手数料 | 無料 | 無料(ゼロコース)※1 | 50万円超は有料 | 100万円まで無料 | 50万円まで無料 |
| 投資信託本数 | 2,500本以上 | 2,500本以上 | 約1,800本 | 約1,800本 | 約1,500本以上 |
| 米国株銘柄数 | 5,000銘柄超 | 5,000銘柄超 | 5,000銘柄超 | 約2,000銘柄 | 取扱あり |
| クレカ積立還元率 | 0.5〜最大3.0% | 0.5〜2.0% | 1.1%(月5万円以下) | 0.5% | 2026年〜対応 |
| 主要ポイント | Vポイント等5種 | 楽天ポイント | マネックス/dポイント | Pontaポイント | 松井証券ポイント |
| 2024年IPO実績 | 78銘柄(業界1位) | 取扱多 | 取扱多(完全平等抽選) | 三菱UFJ系銘柄も応募可 | 中位 |
※1 SOR・Rクロス利用が前提
※ 具体的な数値や条件は変更される可能性があるため、最新情報は各社の公式サイトでご確認ください。
数字を見ると、手数料・投資信託・米国株のすべてで「2強」と「専門性で勝負する3社」の構図が浮かび上がります。SBI証券と楽天証券の2社はバランス型、それ以外の3社はそれぞれ独自の強みで勝負する形です。
クレカ積立の還元率はマネックス証券が1.1%で頭一つ抜けています。ただしSBI証券のプラチナプリファード(年会費33,000円)を使えば最大3.0%まで上がります[5]。日常的にカードを使うかどうかで最適解は変わります。
ネット証券5社の強みと弱み|タイプ別の判断軸
各社の特徴をもう少し詳しく見ていきます。
SBI証券:総合力No.1の万能型
商品ラインナップ・手数料・IPO実績のすべてで業界トップクラスです[1][2]。Vポイント、Pontaポイント、dポイント、JALマイル、PayPayポイントの5種類のポイントから選べる柔軟性も特徴です。「迷ったらこれ」が成立する1社ですが、画面の情報量が多く、初心者にはやや複雑に映る場合もあります。
楽天証券:楽天経済圏ユーザーの第一候補
UIのシンプルさと楽天ポイント連携が最大の魅力です[6]。楽天市場や楽天ペイをすでに使っている方なら、ポイントの貯まりやすさと使い道の豊富さで圧倒的に有利になります。投資信託の保有によるポイント付与は他社より弱めですが、楽天グループ運用の対象ファンドなら継続的にポイントが付きます[7]。
マネックス証券:米国株とクレカ積立の手軽さ
米国株の分析ツール「銘柄スカウター」が初心者にも分かりやすいと評判です[2]。クレカ積立は年会費実質無料のマネックスカード/dカードで月5万円まで1.1%還元と、業界最高水準の手軽さを誇ります[5][8]。IPOは100%平等抽選を採用しており、資金量に関係なく当選チャンスがある点も魅力です。
三菱UFJ eスマート証券:メガバンク系・Pontaユーザー向け
旧auカブコム証券で、2025年2月に名称変更されました[9]。au PAYカードでのクレカ積立、Pontaポイント連携、auじぶん銀行との連携など、auグループとの相性が抜群です。三菱UFJフィナンシャル・グループの信頼性も大きな強みでしょう。
松井証券:創業100年の老舗、サポート充実
電話サポートに力を入れており、取引方法やアプリの使い方を電話で相談できます[10]。無料ロボアドバイザー「投信工房」は、8つの質問に答えるだけでおすすめポートフォリオを作成してくれる優れもので、初心者には特に心強いサービスです。

あなたはどれ?|初心者の選び方フローチャート

5社の特徴を踏まえた、初心者向けの判断フローです。
Step1:楽天経済圏を日常的に使っているか?
→ Yesなら楽天証券。ポイント連携の恩恵が最大化できます。
Step2:米国株を本格的にやりたいか?
→ Yesならマネックス証券を併用候補に。NISA枠は別の主軸口座(SBIや楽天)で使い、課税口座でマネックスを使う併用も選択肢です。
Step3:電話サポートが欲しいか?
→ Yesなら松井証券。投資が初めてで不安な方には心強い選択肢です。
Step4:au・Pontaユーザーか?
→ Yesなら三菱UFJ eスマート証券。auじぶん銀行との連携で預金金利の優遇もあります。
Step5:Step1〜4にすべて当てはまらない場合
→ SBI証券。商品ラインナップ・手数料・サービスすべてで業界トップクラスのため、迷う必要はありません。
私自身もSBI証券をメイン口座として使っています。商品ラインナップの広さで困ったことが一度もなく、初心者の頃から長く使い続けています。最初の1社を決めることが、投資を始める最大の壁を越える助けになります。NISA口座開設の具体的な手順は、NISAの始め方完全ガイドの5ステップで解説しています。
証券口座選びでよくある失敗と注意点
最後に、初心者が陥りがちな3つの失敗を共有します。
失敗1:クレカ積立の還元率だけで選ぶ
各社の還元率は競争の結果であり、変更されることがあります。例えば楽天証券は2022年9月に一部の還元率を引き下げた実績があります[8]。「現時点の還元率だけで選ぶ」のは危険です。長期で使い続ける視点で、商品ラインナップやサポート体制も含めて選びましょう。
失敗2:口座数の多さだけで選ぶ
口座数1位はSBI証券ですが、自分の利用パターンによっては楽天証券やマネックス証券の方が使いやすい場合もあります。多数派の選択が必ずしも自分の最適解とは限りません。
失敗3:一度開設して放置してしまう
口座を開設しても、商品を選んで積立設定までしないと投資は始まりません。「口座を作って満足してしまう」のは投資初心者によくある落とし穴です。開設したらその日のうちに積立設定まで進めるのが続けるコツです。
NISA口座は1人1口座のルールがあるため、最初の選択は慎重に行いつつも、課税口座は別の証券会社で開く併用も自由です。用途を分けて複数口座を持つ選択肢もあわせて検討してみてください。
まとめ
ネット証券の選び方は、迷ったらSBI証券か楽天証券のどちらかを選ぶのが現実的です。楽天経済圏ユーザーは楽天証券、それ以外はSBI証券、米国株重視ならマネックス併用、サポート重視なら松井証券、Ponta派なら三菱UFJ eスマート証券というのが基本的な判断軸になります。
このシリーズでは、第1部でNISAの始め方、第2部でiDeCoとNISAの使い分けを整理し、本記事の第3部で証券会社の選び方までお伝えしました。あとは行動に移すだけです。シリーズ全体はNISA・iDeCo実践シリーズ完全ガイドで振り返りもできるので、迷ったときに戻ってきてください。
参考
[1] MONEY TIMES「日本の大手証券会社ランキング【2026年版】」(2025年12月末データ) https://moneytimes.jp/contents/investment/japanese-securities-company-ranking
[2] 株探「証券会社おすすめランキング【2026年版】ネット証券10社」 https://kabutan.jp/hikaku/
[3] 価格.com「証券会社(ネット証券)人気ランキング【2026年5月】」 https://kakaku.com/stock/ranking/
[4] 株探「ネット証券 手数料比較ランキング[2026年版]」 https://kabutan.jp/hikaku/ranking_fee/
[5] マイベスト「クレカ積立のおすすめ人気ランキング【2026年5月】」 https://my-best.com/24933
[6] みんかぶ「ネット証券比較【2026年ランキング】」 https://minkabu.jp/hikaku/
[7] ダイヤモンド・ザイ「クレカ積立でポイントが貯まる証券会社を比較」 https://diamond.jp/zai/articles/-/1006356
[8] ダイヤモンド・ザイ「主要な証券会社をポイントの貯まりやすさで比較」 https://www.diamond.co.jp/zai/articles/-/116
[9] マネックス証券「はじめての方へ-マネックス証券のメリット」(2026年3月3日時点各社公表資料に基づく比較) https://info.monex.co.jp/merit/index.html
[10] 株探「取扱商品が豊富な証券会社ランキング[2026年版]」 https://kabutan.jp/hikaku/ranking_toriatsukai/
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