皆さんこんにちは、たたらです。
鋼の錬金術師を読み返していると名シーンがいくつも出てきますね。
そんな名シーンや名セリフを紹介しつつ、私なりの解釈を綴るだけの記事になっています。
ネタバレ要素も少し含みますので苦手な方はブラウザバックをお願いします。
ロゼの悲しみ
「立って歩け 前へ進め あんたには立派な足がついてるじゃないか」
第2話にてエドがレト教教主を倒した後にロゼに向けて放った言葉です。
死んだ恋人を生き返らせてくれるという教主の言葉を信じて日々信心深く生きてきたロゼ。
家族はなく、恋人の復活だけを心の支えに生きてきた彼女にとって教主が嘘をついていた事実は耐えがたいものです。
そんなロゼが泣きながら、
「…なんて事してくれたのよ…」
「これからあたしは! 何にすがって生きていけばいいのよ!!」
と怒りと悲しみをエドにぶつけます。
当然エドは何も悪くないですし、ロゼ自身もそんなことは理解できていたでしょう。
依存していたものがなくなるというのはどういう心情なのでしょうか…
共依存など人に依存する場合もあればアルコール依存症のように物に依存する場合もあるでしょう。
職業柄そういった方々を見る機会は多いですが、「それがあれば落ち着く」から「それ以外は何もいらない」に変化していくように感じます。
心の支えになるものがあるのは素晴らしいことですが、1つだけに寄りかからないことも重要です。
自分を支えてくれる大切なものは出来るだけたくさん作りましょう。
エドの思い
何にすがれば良いのか教えてくれと懇願するロゼに対してエドは、
「そんなこと自分で考えろ」
「立って歩け 前へ進め あんたには立派な足がついてるじゃないか」
と言い放ちその場を立ち去ります。
【引用:鋼の錬金術師 第2話】
一見とても冷たく感じるシーンですが、エドなりに誠心誠意向き合った心からの言葉ではないでしょうか?
無責任な励ましではなく、支えがなくても自分の足で立てる。
これから前を向くための言葉です。
それに、あんたは自分達とは違って立派な足がついている。
すなわち、まだ道を踏み外してはいないということをエドは伝えたかったのではないでしょうか。
「立って歩け 前へ進め あんたには立派な足がついてるじゃないか」
エドなりの前を向くための素敵な言葉だと思います。
もしかしたら、まだ道を踏み外していないロゼのことを羨ましく思う気持ちもあったのかもしれませんね。